Reportnihonbashiβ
2019.3.20

グルメ、アート、街歩き…様々な形で桜を楽しむことができるイベント「日本橋桜フェスティバル」開催。作り手が込めた、イベントへの想いとは。

2014年に初めて開催され、今年で6回目を迎える「日本橋桜フェスティバル」。今やエリアを代表するイベントとなった桜フェスティバルでは、街歩きや食を楽しめるイベントはもちろん、春を迎える前向きな気分を後押しするような、様々なコンテンツが展開されています。今回はそのコンテンツを「作り手」に着目しながらご紹介します。是非春の日本橋に足を運んでみて下さい。

砂漠で人々の陸路の目印となった「神秘の木」をモチーフにしたアート作品が、道の起点、日本橋に日本初上陸。

ネバダ州のブラックロック砂漠で年に一度開催される芸術と音楽の巨大フェスティバル「バーニングマン」に、2017年に登場して大きな話題を呼んだアート作品「Tree of Tenere」。この作品を作ったサンフランシスコの「Symmetry Labs(以下SL)」と東京の企画制作会社「バスキュール」、プロデューサーの小田垣氏(EMC Productions)が合同でプロジェクト・チーム「The Tree of Light Japan」を結成し「Tree of Tenere」の桜の木バージョン「The Tree of Light -灯桜-」が制作されました。「The Tree of Light」は高さ約9mの超巨大アート作品で、葉の1枚1枚に仕込まれたLEDが音や風に反応してインタラクティブで幻想的な空間を作り出しています。

数多くのハイレベルなアート作品が並ぶ「バーニングマン」の会場で、「Tree of Tenere」に一目惚れに近い衝撃を受け、「是非日本へ持ってきたい」という想いが生まれたという小田垣氏。帰国後バスキュールにこの件を相談し、SLも日本での展開に乗り気だったことから、すぐに三者での日本展開の話がまとまったといいます。そして、日本でのお披露目の舞台を考えた時に、「Tree of Tenere」が元々もつ陸路の目印=希望の象徴というストーリーと、日本の道の起点である日本橋の街のストーリー、桜の持つ新たな季節への期待感と日本らしさ、それぞれの親和性の高さから、「日本橋桜フェスティバル」での展開を考えたということです。

米国と日本に加えて制作工場のある中国の3カ国をまたいだ制作工程の複雑さと商慣習の違いから、素材や設計・施工工程を一から見直す必要があり、制作には想像を超える時間を要したこの大型アート作品。国内だけで完結するプロジェクトにはない苦労が隠れていると言います。

そんな裏側の苦労の上に完成した「The Tree of Light」。「日本デビューを桜モチーフで展開できるというのは幸運でした。新しいトライにはいろいろ想定外のことがつきものなのですが、桜というモチーフがあるおかげで、訪れてくれた皆さんに、この木とどう触れ合ってほしいかというイメージをチーム内で共有しやすく、創作活動のベクトルをあわせることができました。自分たちが楽しい、素敵だと感じられるものを信じて創りきってみるしかないですね」と話すバスキュール代表の朴正義さん。

音や風といった自然現象に反応してライティングが変わる演出も組み込まれているこの作品。夜の暗闇の中で有機的な動きをもって幻想的に光る様子はついつい見入ってしまうほど。日本初上陸の「The Tree of Light」が桜バージョンで展開されるのは日本橋だけとなっています。春の夜にゆっくりと時間を過ごすのに最適なスポットですので、是非一度ご覧になってみてください。

福徳神社の参道で、満開の桜を咲かせる体験を楽しむ。「nihonbashi β」一期生の制作するインタラクティブ作品「サクラカーペット」。

nihonbashi β初の展示会「未来ののれん展」で優秀作品に選ばれたチームが桜フェスティバルの場で桜のインスタレーションを制作。(2018年の活動振り返りの記事はこちら)試行錯誤の末に決まったコンセプトは「春の前向きで明るいモチベーションを拡張する“永遠に咲き続ける桜”の表現」。過去から今まで何年にもわたって咲き続けてきた桜の「時」が、層になって積み重なる様子を表現したいという想いが込められています。センサーが来場者の動きを感知すると、16mもの空間に積み重なった桜の表現である「桜のカーペット」が創り出される仕組みになっていて、光と音の幻想的な演出によって、まるで自分が満開の桜を咲かせているような体験を提供しています。
彼らの制作活動について取材をした記事は、来週公開予定ですのでお楽しみに。

見て、撮って、食べて楽しめる、マンダリン オリエンタル 東京の「桜メニュー」。

毎年桜フェスティバルで大人気商品を提供しているマンダリン オリエンタル 東京。今年もエリアの約190もの店舗が参加する「桜メニューウォーク」と、3月の最終土日に開催される「ニホンバシ桜屋台」へ、桜をモチーフにした美しい商品を出品しています。

イベント用のメニューを考案する際には、まず最初にイベントの開催目的やコンセプトに立ち返るという、エグゼクティブシェフのダニエレカーソンさん。
今回桜フェスティバルに提供するメニューは、江戸桜通りが満開になる様子を頭に思い描き、色と素材でその様子を表現したといいます。また、桜を見ると感じる前向きで幸せな気持ちや、思わず写真におさめたくなるその美しさを、メニューからも感じ取っていただきたい、そんな想いもこめられているそう。
優しい気持ちのつまった美しい「桜メニュー」の数々。是非一度味わってみてください。

おすすめは桜フェスティバルの最大の集客イベント「ニホンバシ桜屋台」。日本橋の一流の味を、2日間限定で楽しむ。

この他にも桜フェスティバルには見どころが満載。最もおすすめしたいのは3月の最終土日に行われる「ニホンバシ桜屋台」。日本橋の名店が軒を連ね、2日間限定のメニューが登場します。日本橋の一流の味を、気軽に楽しむことができる絶好の機会です。

なかでも「鰻くりから焼き」「まぐろ握り」は鰻店4店舗(うなぎ割烹大江戸/日本橋いづもや/髙嶋家/伊勢定)、鮨店4店舗(繁乃鮨/𠮷野鮨本店/蛇の市本店/舟寿し)がコラボレーションして創作する絶対に食べたい一品です。

4月には、日本橋の夜を楽しむアートと音楽の限定イベントも。「Sakura Music Night」には蓮沼執太さん、中村佳穂さんが出演。

また、4月5日には「Sakura Photo Session」と「Sakura Music Night」が開催されます。
「Sakura Photo Session」は写真家・五十嵐絢也さんによる記念撮影のサービス。新しい年度を祝うにふさわしい、前向きな思い出を残すことができます。
「Sakura Music Night」ではいま注目のアーティストである蓮沼執太さんと中村佳穂さんの一夜限りのライブパフォーマンスを楽しめます。チケットはすでに販売を終了していますが、日本橋エリアの3つの店舗でライブの生中継をパブリックビューイングで楽しむことができます。音楽と光の幻想的なライブは必見です。

【パブリックビューイング放映店舗】
・ビアカフェブルッグスゾット(コレド室町2 2F)
・GRIP TAVERN(コレド室町2 2 F)
・WIRED CAFÉ News(日本橋三井タワー2F)

日本橋の街と桜を楽しむことができる「日本橋桜フェスティバル」は4月7日まで。是非足を運んでみて下さい。

日本橋桜フェスティバル2019
公式WEBサイト:https://nihonbashi-sakurafes.art/

文 : 坂本彩 撮影 : 岡村大輔(Konel) 

FacebookでシェアTwitterでシェア
Related
Collaboration Magazine Bridgine